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2017年度センター地学基礎 8割突破!対策と過去問の使い方

 

 

 

はじめに

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皆さんこんにちは!

ディアロ水道橋校トレーナーの久保野です。
文系科目、主に英語のトレーニングを担当しています。

今回は、センター試験地学基礎の対策方法を解説していきます!

この科目を選択する人は、文系の受験生のはずです。
私もお察しの通り文系の人間ですが、私自身が受験したセンター試験では理科基礎2科目とも9割以上の得点を得ることができました。

高得点のコツを一言で言えば「単純暗記にとどめない」ことです。
単純暗記とは「なぜそうなるのか」「どうしてその答えが出せるのか」を理解せずに単語や公式だけを覚える、という意味です。
「なぜそうなるのか」の原理を理解してから覚えることで、暗記の効率も格段に上がります。それでは、さらに具体的に解説していきたいと思います。

 

1.センター試験(地学基礎)の特徴

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地学基礎は理科基礎の中でも、知識重視で計算問題は少ないとされますが、当然ゼロではありません。単純計算ができるレベルの計算力は維持しましょう。

分野は旧課程の地学Ⅰが、まんべんなく問われます。
かたよりなく、かつ正確な知識が必要です。

ただし、問題1つひとつの難易度はそれほど高くありません。

知識が身についていれば、ほとんど迷わず選べることが多いので、時間がかかりすぎる心配はないと言えます。


1-1 大問別の解説

以下のように地学基礎は一応分野が細分化されてはいますが、それぞれが関わりあっているため、分野ごとに独立して理解するとは考えてはいけません!
年度によって出題分野は変化するので、どの分野でも高得点を取れる状態にもっていきましょう。

 

固体地球

地球の内部構造やプレートテクトニクスを扱う分野です。
特にプレートテクトニクスは頻出範囲ですが、プレートの運動がどのように発生し、地形や岩石の年代にどう関係するのかを理解すれば、暗記事項はそこまで多くありません。

地震に関する問題も多いですが、地震の発生理由やP波・S波の違いの理由などから理解していくと、暗記事項はやはり少なめです。

一方、地球の内部構造については、まず断面図や物質比のグラフでおおまかなイメージをつかみ、数値もしっかり覚えていく必要があります。


岩石鉱物
主に火山活動や火成岩を扱う分野です。
なんといっても重要なのは火成岩の分類!絶対に覚えてください!

深成岩と火山岩それぞれの頭文字を並べた
 新幹線は、借り上げ (しん かん せん は 、 か り あ げ) ※深:花,閃,斑、火:流,安,玄
の語呂合わせで覚えましょう。

このような語呂合わせを全く知らない!という人はネットで「地学 語呂」とでも検索すれば大抵の分野については見つかるはずです。
見つからない場合、覚えにくい場合は自分で語呂合わせを作ってみましょう!

火成岩は、名前のほかに造岩鉱物や二酸化ケイ素との関係も理解してください。
二酸化ケイ素について理解すれば、火山の形や噴出物についてもぐっと覚えやすくなります。


地質地誌
地層や地球史についての分野です。
地層累重の法則に関して、地層の時系列を考えさせる問題は頻出です!
ここは暗記よりも問題演習が重要になります。

地球史は、地学基礎の中でもっとも暗記事項の多い部分であり、同時に非常に出題されやすい部分です。地質時代の順序はもちろん、三葉虫フズリナ・ビカリアなどの生物が活躍した時代も覚える必要があるので、「覚えるしかない!」と割り切って、語呂合わせを駆使して暗記していきましょう!

例えばこんな語呂合わせがあります!
「〇〇紀」の頭文字 カ オ シ デ 石(セキ) ペ 、 三(サン) ジュ 白(ハク) 、 三(サン) 四(シ)
どうですか?意味のある文ではありませんが、リズムで覚えられるタイプの語呂の一つです。


大気海洋
大気については、大気圏の区分・大気の循環・地球の熱収支などが出題されています。
いずれも用語を覚えるよりも、数値を覚えたり理論を理解したりすることが重要な部分なので、単純暗記にならないよう注意してください。
また、海洋の循環も大気と関わりが深いので、合わせて理解しましょう。


天体
太陽、太陽系の天体、銀河系と宇宙に大きく分けられます。
特に頻出なのは太陽の活動や太陽(恒星)の進化に関する問題です。
過去の試験で、太陽の自転から考察しないと解けない問題も出題されました。
暗記事項も多いですが「なぜそうなるのか」をできる限り理解しておきましょう。


地球の環境
唯一、地学Ⅰから地学基礎への改訂で追加されたため、地学Ⅰの過去問では対策しづらい分野です。しかし地球温暖化や自然災害など、常識を問う問題に近い傾向があるので、他の分野ほど気合を入れて取り組む必要はありません。
参考書を読んで、知らなかった部分を確実に覚えてください。


1-2得点率80%以上を狙うには

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分野別の特徴についてはすでに述べたので、全体を通してのテクニックに触れます。

どの分野も細かくチェックして欲しいのですが、特に暗記量がヘビーなのは地球史!

地質時代も生物も、原理から理解するような部分ではないのである程度単純暗記しなければならないためです。それでいて本当によく出題される範囲なので、暗記を特に重視すべきなのはこの地球史で間違いありません。

分野ごとの暗記量のおよその割合は、総量100とすると以下のようになります。
地質地誌:35
岩石鉱物:25
天体:15
固体地球:12
大気海洋:10
地球の環境:3

地球の環境は例外ですが、暗記量割合が少ない分野はそのぶん原理を理解することに時間を割く必要があります。逆に言えば一度わかってしまえばそれ以上はあまり時間がかかりません。

 

2.センター試験(地学基礎)の対策

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最初に述べたように、地学基礎は暗記事項の多い科目です。
しかし理解せずに丸覚えするのでは意味がありません。
「なぜそうなるのか」の原理を理解したうえで覚えたほうが、効率よく思い出せるためです。

そこでオススメする参考書が、学研『きめる!センター地学基礎』です!
フルカラーで写真や図が豊富なので、講義パートが非常にわかりやすいのが特徴です。
これ1冊を読み込めば、地学基礎で必要となる原理の理解、知識の整理が全てカバーできます。
付録として要点集がついているので、暗記にも役立ちます。

ちなみに『きめる! センター地学基礎』は大きく5つのチャプターに分かれています。
すでに述べた6つの分野のうち岩石鉱物と地質地誌がまとめられているためです。
それぞれのチャプターがさらに3~5個の章に分かれていて、全て合わせると21章あります。
各章は10ページ前後なので、1日1章進めればぴったり3週間で1周できる計算です。

学校の教科書を持っている人は、参考書の補助としてそちらにも目を通してください。

さて、知識をおさえつつ、問題にも平行して取り組んでいきます。
過去問や予想問題集だけでもよいのですが、過去問演習に入る前の確認をしたい人は、軽めの問題集を使ってください。

たとえば、Z会『解決!センター地学基礎』があります。
得点7割を目安とした問題と9割を目安とした問題に分かれているのが特徴です。
これにより、問題のレベルを意識しながら取り組むことができます。
重要事項を確認できるページもあるので、知識の確認にもってこいです!

こちらはさきほど述べた6つの分野通りに大きく章分けされています。

9割マスター用の問題は、これ以上細かく分かれていないので、参考書『きめる! センター地学基礎』で学習し終えた分野から解いてみる!という使い方がオススメです。

『きめる!』で覚える→『解決!』で演習
という手順をくり返して、『解決!』の9割マスター問題がおおむね解けるようになれば、過去問を解くにも十分以上の実力が身についているでしょう。


3.センター試験(地学基礎)の過去問の使い方

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なんといっても地学基礎には過去問がまだ2年分しかありません笑
数をこなすために、駿台文庫や河合出版から発売される予想問題集を活用しましょう。
地学Ⅰの過去問を解くという手もありますが、範囲や形式に差があるためあまりオスメしません。

センター試験本番では、理科基礎2科目を合計60分で解くことになるので、余裕を持って20分以内に解き終わることを目標にしましょう。
はじめのうちは30分、続いて25分、20分と時間制限を厳しくしていけばスピードアップにつながるはずです。

何回か解くうちに、苦手な分野が見えてくると思います。
そうしたら必ず、参考書に立ち戻ってください。
大幅に知識が抜け落ちている場合は、その範囲の根本的な理解が足りていない可能性があるので、一度参考書を読み直してから、知識の再確認をしましょう。

最後に時期についてのアドバイス。
過去問や予想問題集は、どんなに遅くても11月には始めなければなりません!
それまでに参考書で知識を定着させ、問題集も最低1週する必要があるので、8月には参考書を使った勉強を始めてください。

地学基礎は地味な科目ゆえに対策が遅くなりがちです。
はやめの勉強を意識して、センター前日まで有効に時間を使えるように進めていきましょう!
この記事を読んだ皆さんなら、満点を取るのも夢ではありません!

それではまたお会いしましょう!